水中ポンプの設置 |
能舞台の庭園には建物の周りに「上の池」、「中の池」、入口門の横に「下の池」と3つの池が配置されています。この池は敷地内の雨水排水の調整池の機能を持っており、大雨、台風等の際敷地内に溜まる水が一度に溢れ出ないように、それぞれの池に一旦水を貯めて、徐々に敷地外に排水する役割を果たすようになっています。(敷地内自然浸透、側溝から直接敷地外排水以外はこの池に貯まる)
この能舞台の敷地は約8,000坪の面積を有し高低差も数十メートルあることから(一面樹木が群生している)、土砂と落ち葉が毎日池に流入堆積し、時間の経過でヘドロ状態となり水深が浅くなることが日常常に起こっています。(その結果調整池の機能が果たせない状態でまた生物にも非常に悪い環境になっている) 「上の池」「下の池」は市南部公園緑地事務所が年1、2回浚渫して、かろうじて池の機能を保ってくれていますが、一番面積のある「中の池」(いびつな形ですが100㎡程度はある)はここ5年半の間浚渫が行われてなくて、水深も20cmあるかないかの状態で池の生物(鯉11匹、メダカ?匹、ザリガニ?匹)も青息吐息の状態で生命の営みを続けている状態となっていました。(堆積土の厚さは我々の日常計測で約50cm位であった。また夏になるとここ数年はアオコが一面に発生していました。)
堆積土のすくい作業 |
2トン車にて運搬 堆積土の厚さ |
初日は作業員の方6名と車3台で池の水抜き完了後、ヘドロ状態の堆積土をスコップでバケツに入れ広場へと運んで捨てて敷き均し(盛土)する作業が終日続きました。作業監督がある場所で堆積土の厚さを計測すると約55cmでした。(機械等が搬入困難なため殆どが手作業での厳しい仕事です。途中でバケツを運搬するのを止め2トントラックに堆積土を直接積み込み、広場に直接捨てて、盛土して作業効率を上げていました。(それでも堆積土を池から掘り出し、盛土を敷き均すのは100%手作業です)
池の生物(鯉) |
盛土、敷き均し |
その日は、干上がった「中の池」に僅かに地下水を循環させて、生き物(鯉11匹)が呼吸できるようにして終わったのですが、その夜から2日目の朝にかけハプニングが起こりました。翌朝来てみると、池に4匹の鯉の死骸が浮いており2匹が生きてあと5匹が見当たりません。カラスの仕業かと皆一瞬思ったのですが、死骸に噛み跡があり行方不明の数が多いのでおかしいと思いきや、干上がった池の底の土に小動物の足跡があったことから、アライグマのせいではという結論になりました。(職員の何名かはこれまでも夜アライグマさんと遭遇しています。)生き残った鯉2匹は網ですくい「下の池」に放流しました。(死んだ鯉9匹は10年近く生き体長30cm位になっていたと思われ可哀そうなことをしました。)
2日目も作業員7名と車3台で同様の作業が終日続きました。作業監督に聞くと平均45cm程度堆積土を掘ったとのこと。(計算すると45㎥位となります。水分を含んでいるので乾燥すると盛土した量はその50~60%位ではないかと思われます。2か月程度乾燥させると自然の土として馴染んでいくとのこと)
2日間の作業も無事終わり、水をたたえた環境の良い池に返りました。作業の方々、公園事務所の方々どうもありがとうございました!
浚渫完了風景(平均45cm?) |
浚渫後注水した中の池 |
盛土ほぼ完了 |
以上、「中の池」の浚渫と広場の盛土作業についての報告でした。能舞台の庭園では今月末頃まで紫陽花がもう少し見れると思いますので、皆様足をお運びください。 では本日はこれにて失礼いたします。